2009年 01月 18日
ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー
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楽しかったぁ♪
とにかく映像が魅力的! ギレルモ・デル・トロ監督の映像センスは、ほんっとぉーにっ! すばらしいです!
ストーリーも、前作のアメコミ的退屈さから離れ、ダークファンタジー方面に自由に飛翔している感じで、予定調和と言えばそうだし、物語的意外性はなにもないけど、でも、楽しいです。嬉しいです。
ヘルボーイはもともとキャラクターが抜群によいだけに、前作のストーリーの単調さが残念だったのだけど、『パンズ・ラビリンス』の大成功のおかげで、より監督の意図した世界が描けているのが如実で、こうした改変は、本来のアメコミファンのひとには評判が悪いようですが、普通に映画として楽しむなら、やっぱ、前作より断然面白いです。
あああ。それにしても、いいよ、キャラクター!
ヘルボーイ(ロン・パールマン)、半漁人のエイブ(ダグ・ジョーンズ)、念力放火のリズ(セルマ・ブレア)と、超常現象捜査防衛局(BPRD)の捜査官三人組は、相変わらずとっても魅力的である上に、特にリズが前作ではひきずっていた暗さをふっきって、よりコミカルで魅力的なキャラクターになっているのがすばらしくよいですv ショートボブがとってもカワイイv 大きくて切れ長なのに垂れ目、っていうのが個人的に非常に萌えます(笑)。
新規投入のドイツ人、ヨハン・クラウス(ジョン・アレクサンダー&セス・マクファーレン)のレトロなデザインととぼけたキャラクターも楽しいv ヘルボーイのあまりの粗暴さにぶち切れたヨハンのロッカープレイは爆笑ものです(笑)。
あと、わんさか登場するさまざまなクリーチャーたち♪
突如オークション会場を襲ったトゥースフェアリー、ちっちゃくて愛くるしいのにむっちゃ強暴(笑)! というのがやたらとおかしいのですが、このフェアリーから聞き出した情報をもとに、猫食いトロールを脅しつけて道案内させ、やって来たるはトロール市場。もうね、この猥雑な雰囲気が! これが楽しいひとには、たまらなく楽しい世界です。いやぁ、もう、次から次へと出てくる出てくる、そのどれもが楽しい楽しい。
メインとなるストーリーは、ヘルボーイが子どものころ父親代わりのトレヴァー・“ブルーム”・ブルッテンホルム教授(ジョン・ハート)に読み聞かせてもらったおとぎ話です。昔々、地球の支配権を巡って人間と壮絶な戦いを繰り広げていたエルフの王は、最終破壊兵器である「ゴールデン・アーミー」を作り出す。しかしそのあまりの破壊力に胸を痛め、王は軍団を封印し、人間と停戦協定を結びます。人間は街を支配し、エルフは森を支配する。こうして棲み分けを決める一方、ゴールデン・アーミーを復活させるパワーを持つ王冠は、二度とひとつになることがないよう、慎重に三つに分けられたのであった。
ところが、その王冠の一つを持つエルフ族のヌアダ王子(ルーク・ゴス)は、目に余る人間の所業に我慢も限界と、父王を暗殺し、王冠の残りを手に入れ、ゴールデン・アーミーを復活させ、人間相手に新たな戦を挑もうとします。しかし、王冠の最後のピースを所有するふたごの妹王女ヌアラ(アンナ・ウォルトン)は、王冠を持って姿を消してしまうのであった。
まずは、ヌアダ王子の登場シーンが胸キュン(笑)。どこぞの地下で、いかにもファンタジックに剣の鍛錬をする王子の背後に、ぎゅいーんと走り去るNYの地下鉄(>_<)! もう、この映像センスがたまんないです。
そしてこのプリンス・ヌアダが、父殺しをしてまでゴールデン・アーミーを起動しようとしたのは、なにも世界征服をたくらむ私利私欲からではなく、休戦協定を結んだはずなのに、本来エルフたちの領域であったはずの「森」を侵食してやまない人類への抑えきれない怒りがあったればこそ。そもそもエルフたち、「森」を取ったはずなのに、地下鉄のトンネルとか操車場とか、どうにも殺風景な都市部に棲息しているのが、なんだか哀れを催すのです。
そういうわけで、「悪役」といっても完全な「悪」とは言いがたい「悪役」を立てて、環境問題を問いかける大変コンテンポラリーなテーマは、とても宮崎駿なので、当然ダイダラボッチははずせません(わかるように書きなさい)。
ゴールデン・アーミーのまるまっちい造作もいいし、一体全体、強いのか強くないのか、いまいち釈然としない「最終破壊兵器」っぷりも好もしいです(笑)。
死の天使のデザインもすばらしいですが、これはラスボスではなかった。ただ、今後の展開にかかわる「ヘルボーイの死か、世界の滅びか」という深刻な問いをつきつけてくるキーキャラクターではあり、またそれほど深刻な問いをつきつけられた割には、リズの返答にあまりにも迷いがないあたりも、いっそすがすがしいと思いました(笑)。
ところで。
あのー。
トーマス・クレッチマンはどこに?
っていうか、どうしてわたしはこの映画にクレッチマンが出ていると信じ込んでいたのでしょうか?(いや、そんなこと訊かれても)。
後学のために申し上げておきますれば、クレッチマン、出てませんので。顔を出さない役としても、出てませんので。声だけですら、出てませんので(>_<)!
とにかく映像が魅力的! ギレルモ・デル・トロ監督の映像センスは、ほんっとぉーにっ! すばらしいです!
ストーリーも、前作のアメコミ的退屈さから離れ、ダークファンタジー方面に自由に飛翔している感じで、予定調和と言えばそうだし、物語的意外性はなにもないけど、でも、楽しいです。嬉しいです。
ヘルボーイはもともとキャラクターが抜群によいだけに、前作のストーリーの単調さが残念だったのだけど、『パンズ・ラビリンス』の大成功のおかげで、より監督の意図した世界が描けているのが如実で、こうした改変は、本来のアメコミファンのひとには評判が悪いようですが、普通に映画として楽しむなら、やっぱ、前作より断然面白いです。
あああ。それにしても、いいよ、キャラクター!
ヘルボーイ(ロン・パールマン)、半漁人のエイブ(ダグ・ジョーンズ)、念力放火のリズ(セルマ・ブレア)と、超常現象捜査防衛局(BPRD)の捜査官三人組は、相変わらずとっても魅力的である上に、特にリズが前作ではひきずっていた暗さをふっきって、よりコミカルで魅力的なキャラクターになっているのがすばらしくよいですv ショートボブがとってもカワイイv 大きくて切れ長なのに垂れ目、っていうのが個人的に非常に萌えます(笑)。
新規投入のドイツ人、ヨハン・クラウス(ジョン・アレクサンダー&セス・マクファーレン)のレトロなデザインととぼけたキャラクターも楽しいv ヘルボーイのあまりの粗暴さにぶち切れたヨハンのロッカープレイは爆笑ものです(笑)。
あと、わんさか登場するさまざまなクリーチャーたち♪
突如オークション会場を襲ったトゥースフェアリー、ちっちゃくて愛くるしいのにむっちゃ強暴(笑)! というのがやたらとおかしいのですが、このフェアリーから聞き出した情報をもとに、猫食いトロールを脅しつけて道案内させ、やって来たるはトロール市場。もうね、この猥雑な雰囲気が! これが楽しいひとには、たまらなく楽しい世界です。いやぁ、もう、次から次へと出てくる出てくる、そのどれもが楽しい楽しい。
メインとなるストーリーは、ヘルボーイが子どものころ父親代わりのトレヴァー・“ブルーム”・ブルッテンホルム教授(ジョン・ハート)に読み聞かせてもらったおとぎ話です。昔々、地球の支配権を巡って人間と壮絶な戦いを繰り広げていたエルフの王は、最終破壊兵器である「ゴールデン・アーミー」を作り出す。しかしそのあまりの破壊力に胸を痛め、王は軍団を封印し、人間と停戦協定を結びます。人間は街を支配し、エルフは森を支配する。こうして棲み分けを決める一方、ゴールデン・アーミーを復活させるパワーを持つ王冠は、二度とひとつになることがないよう、慎重に三つに分けられたのであった。
ところが、その王冠の一つを持つエルフ族のヌアダ王子(ルーク・ゴス)は、目に余る人間の所業に我慢も限界と、父王を暗殺し、王冠の残りを手に入れ、ゴールデン・アーミーを復活させ、人間相手に新たな戦を挑もうとします。しかし、王冠の最後のピースを所有するふたごの妹王女ヌアラ(アンナ・ウォルトン)は、王冠を持って姿を消してしまうのであった。
まずは、ヌアダ王子の登場シーンが胸キュン(笑)。どこぞの地下で、いかにもファンタジックに剣の鍛錬をする王子の背後に、ぎゅいーんと走り去るNYの地下鉄(>_<)! もう、この映像センスがたまんないです。
そしてこのプリンス・ヌアダが、父殺しをしてまでゴールデン・アーミーを起動しようとしたのは、なにも世界征服をたくらむ私利私欲からではなく、休戦協定を結んだはずなのに、本来エルフたちの領域であったはずの「森」を侵食してやまない人類への抑えきれない怒りがあったればこそ。そもそもエルフたち、「森」を取ったはずなのに、地下鉄のトンネルとか操車場とか、どうにも殺風景な都市部に棲息しているのが、なんだか哀れを催すのです。
そういうわけで、「悪役」といっても完全な「悪」とは言いがたい「悪役」を立てて、環境問題を問いかける大変コンテンポラリーなテーマは、とても宮崎駿なので、当然ダイダラボッチははずせません(わかるように書きなさい)。
ゴールデン・アーミーのまるまっちい造作もいいし、一体全体、強いのか強くないのか、いまいち釈然としない「最終破壊兵器」っぷりも好もしいです(笑)。
死の天使のデザインもすばらしいですが、これはラスボスではなかった。ただ、今後の展開にかかわる「ヘルボーイの死か、世界の滅びか」という深刻な問いをつきつけてくるキーキャラクターではあり、またそれほど深刻な問いをつきつけられた割には、リズの返答にあまりにも迷いがないあたりも、いっそすがすがしいと思いました(笑)。
ところで。
あのー。
トーマス・クレッチマンはどこに?
っていうか、どうしてわたしはこの映画にクレッチマンが出ていると信じ込んでいたのでしょうか?(いや、そんなこと訊かれても)。
後学のために申し上げておきますれば、クレッチマン、出てませんので。顔を出さない役としても、出てませんので。声だけですら、出てませんので(>_<)!
by shirakian
| 2009-01-18 21:10
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