2008年 12月 10日
【海外ドラマ】スーパーナチュラル/シーズン3#4
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※ストーリーには触れてませんが、若干ネタバレの可能性があります。ご注意ください。
【第4話 穢れた街 Sin City】
ウィンチェスター兄弟が調査に訪れた街には、腐敗と堕落と暴力がはびこっていた。案の定悪魔の存在をつきとめた兄弟だったが、悪魔の言うところによると、かれらは一切手を下しておらず、腐敗も堕落も暴力もすべて、人間の本性によるものだというのだった――――。
冒頭シーンがとてもチャーミングであります。
コルトの修理に励むボビー。そばに座ってお手伝いするディーン。5歳の少年にとってパパの手仕事のお手伝いほど楽しくも誇らしいことはないよね、と言いたくなるようなラブリーな雰囲気。そこにサム助登場。
「うまくいってる?」
「ボチボチだな。とにかく、こいつの仕組みを解明せんことにはな」
「で、解明できた?」
サムの軽口にジロリと睨みをきかせるボビー。そこへディーンが駄目押し。
「でさ、これからおれたちがオハイオに調査に行くとして、午後までに直せるか?」
唖然とするボビー、思わず吹き出すサム。
「そんときまでにデーモンを殺すことはできんかもしれんが、おまえを殺すことならできるんだからな!」
凄むボビー(笑)。
このあとのディーンの台詞が好きです。
「陽のあるうちに動くぞ! (Come on, We're wasting the daylight.)」
なんていうか、メンタルな面では揺らいだり悩んだり傷ついたりする繊細なディーンだけど、プラクティカルにハンターとしてはとても優秀だ、ということが伺える、無駄なのない秀逸な台詞であると思うのであります。
そんでここで、パパボビーの一言。
「おい、おまえら、なにかあったら、必ずおれに電話するんだぞ? 必ずだからな!」
ボビーがいてくれてよかった。ボビーさえいてくれれば大丈夫!
次の秀逸シーンは、悪魔祓いの一幕です。
悪魔の存在をつきとめ、うまいこと封じ込めることに成功したディーンですが、悪魔の反撃をくらって自分もまた地下室に閉じ込められてしまいます。サムが来るのがさきか、悪魔の仲間が来るのがさきか、どちらかの救援が来るまで、敵味方が同じ空間に閉じ込められるというシチュエーションです。
封じ込めた悪魔を地獄へ送り返すべく、ラテン語の呪文を読み上げようとするディーン。しかし悪魔の横槍によって、大事な呪文書はバラバラになってしまいます。
だったら、ソラで唱えてやる! とばかり、記憶を頼りに呪文を口にしようとするディーンですが、覚えてないもんは唱えられない(>_<)。二言三言つぶやくと、目が不安げに泳いでしまいます。このときのディーン、凶悪なほどにかわいいです(笑)。……かわいいのはいいけど、使用頻度の高い悪魔祓いの呪文ぐらい、やっぱ暗記しといた方がいいよね(笑)。ちなみにサムはしっかり暗記している模様です。さすが切れ者サム。
そんなディーンに嫌味を投げつける悪魔。
「頑張ってるようだけど、それじゃピザの注文ね」
ムキになるディーン。しかし、目が泳ぐばかり。
この悪魔、女バーテンダーに憑依しているのですが、レベルの高いスパナチュ女性ゲスト陣の中でも、かなりハイレベルのhot girlであります。白木庵的お気に入りキャラ。
「もっとマジメにラテン語の授業を受けるべきだったわね」
尚もからかわれて、言い返すディーン。
「これからおれを助けに来てくれるやつはな、ちゃんとマジメにラテン語をやったやつなんだよっ!」
うちの弟は世界一(笑)。あくまで弟自慢の兄(笑)。
悪魔とディーン、共に動きの取れない状況にあって、両者は少しずつ会話を重ねていきます。そんな中で重要なのは、悪魔の口から語られた、通称「黄色い目の悪魔」こと悪魔アザレルの描いた計画の全貌です。アザレルは独裁者であったために、全ての悪魔から慕われていたとは言いがたいのですが、それでも悪魔全体を束ねる力量は持っていた。そんなアザレル亡き後、悪魔界の「新たなる指導者」のひとりとして嘱望されていたのが、ほかならぬサムであり、この悪魔はサムにつくつもりだった。しかしサムが予定されていたステージに立たなかったがために、いま悪魔界では、指導者の座をめぐって熾烈な戦いが繰り広げられつつあった――――。
この情報は悪魔の口からもたらされたものではありますが、いままでにもさんざん出てきた「信用できない語り手」がもたらした情報とはちょっと違う感じがします。なぜなら、この悪魔は、ディーンに対して嘘をついている様子がないのです。むしろ、真摯に誠実に向き合ってくれている感じがする、悪魔なのに。彼女の好感度が高い所以でもあります。
そんな雰囲気を、繊細なディーンが感じ取らないわけがないのであって、ついこんなことも訊いてしまう。
What's it like down there?
思わず自分の弱さをさらけ出してしまうディーンが痛々しいのですが、しかし悪魔はそんなディーンにつけいろうとはしません。真実、同情している様子すら感じられるのです。ただでさえ、地獄の環境そのものが過酷である上に、ダウン・ゼアにはディーンに煮え湯をのまされた悪魔がウヨウヨいるのですから。
この時点でディーンは、怖い? と尋ねる悪魔に対して、怖いわけないダロ、とつっぱねるのですが、恐らくそれはまだ、ほんとうの意味で事態の深刻さを実感できていないからに過ぎない。それにまだ、時間はあるように思われた……。
次なるハイライトは、一件落着後のディーンと、修理のできたコルトを手に現場に駆けつけてくれたボビーとの会話です。
ディーンは、自分たちが二匹の悪魔を殺したことに、なにか意味があったのだろうか、と考えてしまいます。ここで起こっている様々なことが、人間の本性に根ざしているのだとしたら、悪魔を殺そうが殺すまいが、人間は勝手に自滅の道を進んでいくだけなんじゃないだろうか?
それに対するボビーの答えがいい。
「この世から悪魔を二匹減らせたんだ。そいつは決して無意味な行為なんかじゃない」
だけど、ディーンの懸念はそれだけでは消せないのです。かれの脳裏には、あまりにも冷酷に二匹の悪魔に向かって引き金を引いたサムの姿が焼きついてしまっていました。一匹については、ディーンを守りたい一心の、正当防衛であったと言えますが、もう一匹、hot girlの姿をした悪魔は、ディーンのために助命嘆願までしてくれたのに。
「サムはおまえの命を救ったんだぞ?」
「でも、ボビーは見てないだろ、あんときサムはなんだか冷酷だった」
そしてディーンは告白するのです。黄色い目の悪魔を殺した時、悪魔に告げられたことを。
「サムは、例の、あー、あそこから戻ってきたとき、変わっちまったんじゃないかな?」
「変わったって、どういう風に?」
「わかんねえよ。とにかく、なんかろくでもないもんだ。なあ、ボビー、あいつになにか悪いことが起こっていると思うか?」
ボビーの瞳にも衝撃が走ったでしょうか? しかしその口調はあくまで揺らぎないものでした。
「いいや。悪魔ってやつは嘘をつくもんだ。大丈夫、サムは大丈夫だよ」
ああ! Bobby the stable ship!
もうね、ほんと、ここでキッパリ「No」と言ってくれたとき、思わずボビーを抱きしめたくなりましたね。ほんとにほんとに、ボビーがいてくれてよかった。ボビーさえいてくれれば大丈夫!
一方そのとき、サムのもとには再びルビーが顔を出しておりました。
上記のボビーの台詞が「心洗われる台詞大賞」ノミネート確定だとすると、このシーンでのルビーの台詞は「むかつく台詞大賞」でぶっちぎり大賞受賞です。
ディーンが「冷酷だった」と戸惑うサムの行為は、サム自身にとっても釈然としない後味の悪いものだったのですが、ダウナーになってるサムにつきまとうルビーは、コトを成し遂げるにはそんな冷酷さも必要だ、と説きます。確かにそれは辛いことかもしれないけれど、物事には明るい局面だってあるわよ? だってなにしろ、アタシが一緒にいてあげるんですもの。
で、むかつく台詞。
「ちっちゃな堕天使のアタシが、あなたの肩の上に」
重いわっ!!!! と思わずつっこんだのは、恐らくわたしだけじゃないと思います(笑)。いっくらサムがキングコング化した巨漢だって、成人女性が肩に乗ったら重いっつーの。サムの肩に乗っていいのはディーンだけっ!(もっと重いわ)。
ただでさえ、クラブで遊んでるネーチャン風のルビーの喋り方にはイライラさせられるのに、この台詞はほんに、最悪であった。
【第4話 穢れた街 Sin City】
ウィンチェスター兄弟が調査に訪れた街には、腐敗と堕落と暴力がはびこっていた。案の定悪魔の存在をつきとめた兄弟だったが、悪魔の言うところによると、かれらは一切手を下しておらず、腐敗も堕落も暴力もすべて、人間の本性によるものだというのだった――――。
冒頭シーンがとてもチャーミングであります。
コルトの修理に励むボビー。そばに座ってお手伝いするディーン。5歳の少年にとってパパの手仕事のお手伝いほど楽しくも誇らしいことはないよね、と言いたくなるようなラブリーな雰囲気。そこにサム助登場。
「うまくいってる?」
「ボチボチだな。とにかく、こいつの仕組みを解明せんことにはな」
「で、解明できた?」
サムの軽口にジロリと睨みをきかせるボビー。そこへディーンが駄目押し。
「でさ、これからおれたちがオハイオに調査に行くとして、午後までに直せるか?」
唖然とするボビー、思わず吹き出すサム。
「そんときまでにデーモンを殺すことはできんかもしれんが、おまえを殺すことならできるんだからな!」
凄むボビー(笑)。
このあとのディーンの台詞が好きです。
「陽のあるうちに動くぞ! (Come on, We're wasting the daylight.)」
なんていうか、メンタルな面では揺らいだり悩んだり傷ついたりする繊細なディーンだけど、プラクティカルにハンターとしてはとても優秀だ、ということが伺える、無駄なのない秀逸な台詞であると思うのであります。
そんでここで、パパボビーの一言。
「おい、おまえら、なにかあったら、必ずおれに電話するんだぞ? 必ずだからな!」
ボビーがいてくれてよかった。ボビーさえいてくれれば大丈夫!
次の秀逸シーンは、悪魔祓いの一幕です。
悪魔の存在をつきとめ、うまいこと封じ込めることに成功したディーンですが、悪魔の反撃をくらって自分もまた地下室に閉じ込められてしまいます。サムが来るのがさきか、悪魔の仲間が来るのがさきか、どちらかの救援が来るまで、敵味方が同じ空間に閉じ込められるというシチュエーションです。
封じ込めた悪魔を地獄へ送り返すべく、ラテン語の呪文を読み上げようとするディーン。しかし悪魔の横槍によって、大事な呪文書はバラバラになってしまいます。
だったら、ソラで唱えてやる! とばかり、記憶を頼りに呪文を口にしようとするディーンですが、覚えてないもんは唱えられない(>_<)。二言三言つぶやくと、目が不安げに泳いでしまいます。このときのディーン、凶悪なほどにかわいいです(笑)。……かわいいのはいいけど、使用頻度の高い悪魔祓いの呪文ぐらい、やっぱ暗記しといた方がいいよね(笑)。ちなみにサムはしっかり暗記している模様です。さすが切れ者サム。
そんなディーンに嫌味を投げつける悪魔。
「頑張ってるようだけど、それじゃピザの注文ね」
ムキになるディーン。しかし、目が泳ぐばかり。
この悪魔、女バーテンダーに憑依しているのですが、レベルの高いスパナチュ女性ゲスト陣の中でも、かなりハイレベルのhot girlであります。白木庵的お気に入りキャラ。
「もっとマジメにラテン語の授業を受けるべきだったわね」
尚もからかわれて、言い返すディーン。
「これからおれを助けに来てくれるやつはな、ちゃんとマジメにラテン語をやったやつなんだよっ!」
うちの弟は世界一(笑)。あくまで弟自慢の兄(笑)。
悪魔とディーン、共に動きの取れない状況にあって、両者は少しずつ会話を重ねていきます。そんな中で重要なのは、悪魔の口から語られた、通称「黄色い目の悪魔」こと悪魔アザレルの描いた計画の全貌です。アザレルは独裁者であったために、全ての悪魔から慕われていたとは言いがたいのですが、それでも悪魔全体を束ねる力量は持っていた。そんなアザレル亡き後、悪魔界の「新たなる指導者」のひとりとして嘱望されていたのが、ほかならぬサムであり、この悪魔はサムにつくつもりだった。しかしサムが予定されていたステージに立たなかったがために、いま悪魔界では、指導者の座をめぐって熾烈な戦いが繰り広げられつつあった――――。
この情報は悪魔の口からもたらされたものではありますが、いままでにもさんざん出てきた「信用できない語り手」がもたらした情報とはちょっと違う感じがします。なぜなら、この悪魔は、ディーンに対して嘘をついている様子がないのです。むしろ、真摯に誠実に向き合ってくれている感じがする、悪魔なのに。彼女の好感度が高い所以でもあります。
そんな雰囲気を、繊細なディーンが感じ取らないわけがないのであって、ついこんなことも訊いてしまう。
What's it like down there?
思わず自分の弱さをさらけ出してしまうディーンが痛々しいのですが、しかし悪魔はそんなディーンにつけいろうとはしません。真実、同情している様子すら感じられるのです。ただでさえ、地獄の環境そのものが過酷である上に、ダウン・ゼアにはディーンに煮え湯をのまされた悪魔がウヨウヨいるのですから。
この時点でディーンは、怖い? と尋ねる悪魔に対して、怖いわけないダロ、とつっぱねるのですが、恐らくそれはまだ、ほんとうの意味で事態の深刻さを実感できていないからに過ぎない。それにまだ、時間はあるように思われた……。
次なるハイライトは、一件落着後のディーンと、修理のできたコルトを手に現場に駆けつけてくれたボビーとの会話です。
ディーンは、自分たちが二匹の悪魔を殺したことに、なにか意味があったのだろうか、と考えてしまいます。ここで起こっている様々なことが、人間の本性に根ざしているのだとしたら、悪魔を殺そうが殺すまいが、人間は勝手に自滅の道を進んでいくだけなんじゃないだろうか?
それに対するボビーの答えがいい。
「この世から悪魔を二匹減らせたんだ。そいつは決して無意味な行為なんかじゃない」
だけど、ディーンの懸念はそれだけでは消せないのです。かれの脳裏には、あまりにも冷酷に二匹の悪魔に向かって引き金を引いたサムの姿が焼きついてしまっていました。一匹については、ディーンを守りたい一心の、正当防衛であったと言えますが、もう一匹、hot girlの姿をした悪魔は、ディーンのために助命嘆願までしてくれたのに。
「サムはおまえの命を救ったんだぞ?」
「でも、ボビーは見てないだろ、あんときサムはなんだか冷酷だった」
そしてディーンは告白するのです。黄色い目の悪魔を殺した時、悪魔に告げられたことを。
「サムは、例の、あー、あそこから戻ってきたとき、変わっちまったんじゃないかな?」
「変わったって、どういう風に?」
「わかんねえよ。とにかく、なんかろくでもないもんだ。なあ、ボビー、あいつになにか悪いことが起こっていると思うか?」
ボビーの瞳にも衝撃が走ったでしょうか? しかしその口調はあくまで揺らぎないものでした。
「いいや。悪魔ってやつは嘘をつくもんだ。大丈夫、サムは大丈夫だよ」
ああ! Bobby the stable ship!
もうね、ほんと、ここでキッパリ「No」と言ってくれたとき、思わずボビーを抱きしめたくなりましたね。ほんとにほんとに、ボビーがいてくれてよかった。ボビーさえいてくれれば大丈夫!
一方そのとき、サムのもとには再びルビーが顔を出しておりました。
上記のボビーの台詞が「心洗われる台詞大賞」ノミネート確定だとすると、このシーンでのルビーの台詞は「むかつく台詞大賞」でぶっちぎり大賞受賞です。
ディーンが「冷酷だった」と戸惑うサムの行為は、サム自身にとっても釈然としない後味の悪いものだったのですが、ダウナーになってるサムにつきまとうルビーは、コトを成し遂げるにはそんな冷酷さも必要だ、と説きます。確かにそれは辛いことかもしれないけれど、物事には明るい局面だってあるわよ? だってなにしろ、アタシが一緒にいてあげるんですもの。
で、むかつく台詞。
「ちっちゃな堕天使のアタシが、あなたの肩の上に」
重いわっ!!!! と思わずつっこんだのは、恐らくわたしだけじゃないと思います(笑)。いっくらサムがキングコング化した巨漢だって、成人女性が肩に乗ったら重いっつーの。サムの肩に乗っていいのはディーンだけっ!(もっと重いわ)。
ただでさえ、クラブで遊んでるネーチャン風のルビーの喋り方にはイライラさせられるのに、この台詞はほんに、最悪であった。
by shirakian
| 2008-12-10 22:34
| 海外ドラマ